関西支部では、泉南生活協同組合で教育部長をされていてケアマネジャーの新谷淳子さんをお招きして、「自宅で看取る」をテーマにご自身の体験談をお話していただきました。
新谷さんは、義理のお父さんを自宅で5年間介護されました。
そこから見えてきたものは、現在でも問題になっている痰の吸引や胃ろうのこと。今はヘルパーでも研修を受けられれば痰の吸引も可能となっていますが、50時間の研修と何より実地研修が一番難しく、ヘルパーが実際に痰の吸引をすることが最終研修なのですが、その吸引をさせてくれる利用者が少ないという現実があるそうです。
確かに当事者からすると新人に任せてもいいと言えないのはわかります。結果、あまり数が増えていないという現状も教えていただきました。
そのほか、泉南生協ともかかわりのある訪問診療の現場のドキュメンタリーも鑑賞しました。
「自宅で最期まで過ごしたい」ということは、医療・看護・介護、まわりの人のサポートと理解と覚悟が必要ということがよくわかりました。
最後に、本人がどうしたかったのか、これがサポートする側にとって一番大切なことです。
今までの生き方が終末期にあらわれるとも言われ、家族や周りとの関係を見直して、自分がどうしたいのかを考えてみてくださいとしめくくられました。
体験談だけではなく、専門的な知識にも少し触れ、より深く考えることができる会になりました。(o)