高田馬場からこんにちは-NPO高齢期の住まい&暮らしをつなぐ会-

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最期まで住める住まいって?「西東京ケアコミュニティそよ風」を見学しました

 

 

東京支部で、西東京市にあるサービス付き高齢者向け住宅「西東京ケアコミュニティそよ風」を見学に行ってきました。

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外観:1Fは歯科クリニックとデイサービス、ショートステイが併設されています

 

昨年10月から登録が始まったサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)。それ以前の高齢者専用賃貸住宅の基準が見直され、少なくとも安否確認と専門のスタッフによる相談サービスを提供することが条件になっています。それにプラスし、食事の提供や、同じ建物の中に訪問介護ステーションを併設して介護サービスも受けやすくするなど、各住まいで長く住み続けるための仕組みをつけているところも多くあります。

ただ、介護保険でいうとあくまで在宅サービス(自宅にいるときと同じ、積み上げ式のサービス)を利用するものがほとんどで、その合間をどうするか?看取りまでしてもらえるのか?という部分はまだまだ未知数です。

ただ、サ高住であっても介護付き有料老人ホームと同じように24時間の包括式の施設型サービスを提供できる「特定施設」の申請・認可を受けることが可能です。東京都内では全部で151のサ高住のうち、11施設が特定施設の認可を受けています。まだまだ少ないです。

「ケアコミュニティそよ風」は特定施設のサ高住なので、そこに注目して見学しました。

まず驚いたのは部屋の広さ。サ高住は規定が25㎡以上となっていますが、それ以下であっても共用の浴室や食堂などがある場合は18㎡までは認められています。そのため今あるサ高住の多くはその程度の大きさなのですが、ここは一番小さいものでも32.4㎡ありました。その差は約5畳分ですが、これだけあればベッドとキッチンの間にダイニングテーブルを置いたり、収納家具もいくつか持ちこめそう…と言う声もありました。

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こちらは32.4㎡の部屋。

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こちらは58.8㎡あり、ダイニングとベッドルームの二部屋。2人で充分な広さ。

入居するときは自立でも可能で、介護が必要になったら、中のスタッフのケアを受けながら暮らし続けることができます。24時間介護スタッフがいるので、夜間も対応してもらえます。夫婦など2人で暮らし、そのうち1人が介護を受けながら暮らすことも可能です。

昼食も体験させてもらいました。介護が必要になっても住み続けられる住まいであれば、特に食事は楽しみになってきます。同じ建物内の厨房でつくられていて温かく、美味しく頂きました。

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擬製豆腐、ひじきの煮物、おすまし、しらすと菜飯。このほかにデザートも

暮らしについて、施設長にお聞きしました。看取りの状況やガンの末期でも暮らせるか、認知症の人に対するケアについての質問が多かったです。まだ、3年目ということで看取りに関しては経験があまりないそうですが、その方の体調や家族の要望などを聞きながらしていければとのことでした。入居時に要望は聞いていますが、その都度変わっていくものなので、その対応が難しいとのこと。

認知症についても他の方との交流など一緒に暮らすよさを活かしながら、その方がいきがいがもてるようにお話をきくこと、よいところをほめることを心がけているとのことでした。

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介護付き有料老人ホームとほぼ変わらないケアサービスがあり、賃貸で済むことのできるサ高住もあるということがわかり、今後の住まいの選択にまた幅が広がる経験でした。(k)

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